「ボクシングには興味があるけれど、この年齢から始めても大丈夫だろうか?」
体験に来られる方から、本当によくいただく質問です。
40代、50代になると若い頃との違いを感じる場面が増えてきます。
体力の低下、体重の増加、疲れやすさ、肩こりや腰痛。
何か運動を始めなければと思いながらも、なかなか最初の一歩が踏み出せないという方も多いのではないでしょうか。
ボクシングというと若い人のスポーツ、あるいはプロ選手が行う激しい競技というイメージを持たれがちです。
しかし長年ボクシングクラブに携わってきた立場から言わせていただくと、それはボクシングの一面に過ぎません。
実際には40代、50代はもちろん、60代、70代、さらには80代からボクシングを始める方もいらっしゃいます。
そして、その方々が年齢を理由に諦めるどころか、人生をより楽しんでいる姿を私は何度も見てきました。
今回は、そんな実際の会員様のエピソードも交えながら、なぜボクシングが年齢を重ねてから始める運動としておすすめなのかをお話ししたいと思います。

佐藤崇之(さとう たかゆき)
︎・25歳で運動不足解消・ダイエットを目的にイマオカボクシングジム(現BOXING CLUB渋谷)に入会
・運動嫌いが半年で20Kg以上のダイエットに成功し、ボクシングのみならず運動生理学や身体構造に興味を持つ
・脱サラしスポーツトレーナー養成学校に入学しアスレチックトレーナーを目指す。
・細かい技術や、戦いにおける戦術、心理的側面など知っているようで知らない内容のコラムを発信中
・「感覚」よりも「理論」で会員様と同じ目線での指導を心掛けております。
ボクシングは若い人だけのスポーツではない

テレビやインターネットで目にするボクシングは、世界タイトルマッチやプロ選手の試合が中心です。
そのため、
「自分には無理そう」
「体力が持たない」
「若くないとできない」
と思われる方も少なくありません。
しかし一般のボクシングジムに通う方の多くは、試合を目的としているわけではありません。
・健康維持
・運動不足解消
・ストレス発散
・ダイエット
・新しい趣味作り
目的は人それぞれです。
実際にボクシングクラブでも、会社員の方、自営業の方、主婦の方、定年退職された方など、本当にさまざまな方が通われています。
共通しているのは、「少しでも健康でいたい」「身体を動かしたい」という気持ちです。
年齢はただの数字です。
大切なのは、今日よりも少し元気な明日を作ろうとする気持ちだと思います。
年齢よりも大切なのは継続すること
長年この仕事に携わっていると強く感じることがあります。
それは、年齢よりも継続する力のほうが圧倒的に重要だということです。
反対に年齢を重ねても
上達する人に共通しているのは才能ではありません。
継続です。
週に1回でも良い。
月に数回でも良い。
大切なのはやめないことです。
身体は正直です。
続ければ必ず変化します。
それを私は何千人もの会員様を見ながら実感してきました。
70歳で入会し毎年大会に出場する会員様

私たちのジムには70歳でボクシングを始められた会員様がいらっしゃいます。
多くの方は70歳と聞くと、運動を始める年齢ではなく、体力を維持することを考える年齢だと思うかもしれません。
しかしその会員様は違いました。
ボクシングを始めてからコツコツと練習を積み重ね、現在では毎年開催されるマスボクシング大会に出場されています。
試合が近づけば目標を持って練習し、大会後にはまた次の目標を立てる。
その姿勢は若い会員様にも大きな刺激を与えています。
挑戦する気持ちに年齢は関係ない。
そのことを教えてくださる存在です。
82歳からボクシングを始めた会員様

さらに驚かれる方もいるかもしれません。
BOXING CLUBには82歳でボクシングを始められた会員様もいらっしゃいました。
多くの方が「もう新しいことを始める年齢ではない」と考えるかもしれません。
しかしその方は違いました。
新しいことに挑戦する気持ちを持ち続け、ボクシングを楽しみながら続けられました。
そして体力を維持しながら世界旅行も楽しまれています。
私は健康とは何かを考えることがあります。
長生きすることだけが健康ではありません。
・やりたいことができる身体を維持すること
・行きたい場所へ行けること
・人生を楽しめること
それこそが本当の健康ではないでしょうか。
65歳で誰よりも情熱的に取り組む会員様

そしてもう一人、ぜひご紹介したい会員様がいます。
その方は65歳を過ぎています。
しかし練習量だけを見れば、ジムの中でもトップクラスです。
誰よりも長い時間練習し、誰よりも真剣にボクシングと向き合っています。
体力レベルだけを見れば30代と言われても不思議ではありません。
もちろん若い頃からずっとそうだったわけではありません。
積み重ねてきた結果です。
毎日のように身体を動かし、課題を見つけ、改善しようと努力する。
その姿勢には頭が下がります。
「年齢を言い訳にしない人は強い」という言葉を耳にしたことがあります。
まさにその言葉を体現しているような方です。
若い会員様が疲れて休んでいる横で、黙々と練習を続けている姿を見ると、年齢とは何だろうと考えさせられます。
ボクシングが運動不足解消に向いている理由
ボクシングは全身運動です。
足を動かし、身体をひねり、腕を動かしながらバランスを取る。
自然と全身を使います。
またミット打ちやサンドバッグはゲーム感覚で取り組めるため、ランニングや筋トレが苦手な方でも続けやすい特徴があります。
実際に体験へ来られた方からも、
「こんなに楽しいと思わなかった」
という言葉をよくいただきます。
これがボクシングの大きな魅力だと思います。
殴り合いをしなくても楽しめる

ボクシングに興味はあっても、
「殴られるのは怖い」
という方は少なくありません。
しかし一般会員の方が無理にスパーリングをする必要はありません。
・シャドーボクシング
・ミット打ち
・サンドバッグ
・当てないマスボクシング
それだけでも十分にボクシングを楽しむことができます。
実際に何年も通われている会員様の中にも、一度もスパーリングをしていない方はたくさんいらっしゃいます。
安心して始められることも、ボクシングが幅広い年代に支持される理由の一つです。
始めるのに遅すぎることはない

70歳で大会に出場する方。
82歳で新しい挑戦を始めた方。
65歳で若い人以上に情熱を持って練習する方。
私はそんな会員様を実際に見てきました。
だからこそ断言できます。
ボクシングを始めるのに遅すぎることはありません。
大切なのは年齢ではなく、「やってみよう」と思ったその気持ちです。
体験に来られる方の多くは初心者です。
そして帰る頃には笑顔で、
「もっと早く来れば良かった」
と話してくださいます。
もし今、運動不足や体力低下が気になっているのであれば、ぜひ一歩踏み出してみてください。
数か月後、数年後の自分が、その一歩に感謝する日がきっと来るはずです。





