ボクサーはどんな食事をしてるの?ダイエットに活かせる知識もご紹介!

BOXING CLUBとは

ボクシングにご興味があれば、減量中はもちろんのこと、ボクサーが普段どのような食事をしているのか気になっている方は多いのではないでしょうか?

当コラムでは「ボクサーの食事」をテーマに内容をまとめてあります。
みなさんの減量(ダイエット)に活用できる食事の知識もご紹介していますので、ぜひ最後までご覧になってみてください。

なおこちらのコラムは、BOXING CLUB 小野寺洋介山トレーナーに監修していただきました。

小野寺 洋介山(おのでら ようすけざん)

︎・20歳でボクシングを始める
・第61回東日本ライト級新人王
・第51回全日本ライト級新人王
・第19回KSD杯争奪B級トーナメントウェルター級優勝
・第3回B:T ightライト級優勝
・第32代日本スーパーライト級王座(防衛2)
引退後は飲食店に勤務していましたが、ボクシングに携わりたいという思いから、現在はボクシングのトレーナーを務めております。

「減量」と「ダイエット」の違いについて知っておこう!

減量とダイエットは同じものに思えるかもしれませんが、厳密には意味合いが大きく異なります。
食事による適切なダイエットが行えるよう、両者の違いをしっかり理解しておきましょう。

  • 減量:短期的に体重を落とすこと→格闘技に代表される、体重制限のあるスポーツに携わる人が多く行う
  • ダイエット:日常生活においての「食生活」「生活習慣」の長期的改善

もちろん、数週間〜1.2ヶ月と短期間で体重を落とすことも可能です。
しかし、美容や健康を維持していくためには、半年以上の長期的な「ダイエット(食事、生活習慣の改善)」が重要となります。

ボクサーの「減量」は「ダイエット」に役立つ?

「体重を落とす」という点では、減量もダイエットも同じです。
短期間で落としていくか、時間をかけて無理なく落としていくかの違いだけです。

これからご紹介していくボクサーの食事内容は、ダイエットにも大いに役立つでしょう。

ボクサーの食事内容【減量中】

減量中の食事について、小野寺トレーナーに回答していただきました。
もちろんボクサーにより個人差はありますので、一例としてみていただければと思います。

Q
試合前、どれくらいの期間で減量するのですか?
A

約1ヶ月前から少しずつ食事の量を減らしていました。(平均して10Kg程度落とす)
まず普段食べている食事量を減らしていくだけで、少しづつ体重が減少しはじめました。

Q
減量中の食事メニューを教えてください
A

朝→バナナ1本
昼→食べない。練習1時間前に、おにぎり1個やリンゴ半分など
夜→プロテイン、生野菜、納豆、豆腐など

Q
水分補給を含む、食事の回数はどうでしたか?
A

朝はロードワーク前にバナナ1本、練習前におにぎり1個を食べていました。
お腹が空いたときはプロテイン、するめいか、りんご、卵といった低カロリーでなるべく高タンパクの食品を摂るような感じです。

水分補給については、減量期は「こまめに少量」を心がけていました。
がぶ飲みして体重を増やしたくないのですが、減量中は常に喉が渇いているため、一口づつ飲んで乾きに対応するという意図がありました。

Q
減量中の食事について、どのようなことに気をつけていましたか?
A

糖質、脂質をなるべく減らすように心がけていました。
例えば、甘いものが欲しい場合は、洋菓子でなく脂質の少ない和菓子にするといった感じです。
また、疲れが取れるようにビタミンB6、B12が多く含まれる「にんにく」「レバニラ炒め」「卵」などを意識的に食べるようにしていました。

Q
減量中は水や食事まで抜くのですか?
A

計量の前日は食べない、飲まないが当たり前でした。(さらにサウナで汗を絞り出す)
私はやったことありませんが、どうしても体重が落ちなくて血を抜いた先輩もいました。

Q
計量が終わったあとは何を食べていましたか?
A

喉がカラカラになっているため、まずは真っ先に「スポーツドリンク」を飲んでいました。
次に少しずつ胃を慣らしていくために「エネルギーゼリー」をとります。

計量後に胃の調子が戻ってきたら、闘争本能を高めるために「ステーキ」を食べます。
そして、甘いものが好きなので「ハーゲンダッツのいちご味」を食べ、試合前日の夜は、自分の勝負飯である「うな重」を食べるのがいつものルーティンでした。
当日はお腹がほぼ空かなかったので「バナナ」などを食べて、試合に臨んでいました。

ただ、むやみに体重を増やすと体のキレが悪くなるため、1日で3.5キロ以上は戻さないようには意識していました。

ボクサーの食事内容【日常生活】

Q
普段はどのような食事をとっていましたか?
A

基本的に何でも食べていました。
とはいえ、以下の点はいつも気をつけていました。

  • 揚げ物、コンビニ弁当、ポテトチップス、ファストフードなどは普段からほぼ食べない
  • 炭水化物の多いパン、うどん、パスタ、ラーメンなども意識して多くとりすぎない(ラーメンは大好きですが)
  • お酒は一切飲まない(全く飲めないので。知人のボクサーは飲んでいました)

上記のポイントに気をつけつつ
ご飯、納豆、豆腐、マグロ、サーモン、アボカド、キムチ、具沢山味噌汁、豚、魚、鶏胸肉
を中心にした食事が多かったように思います。

Q
水分補給を含め、食事の回数はどうでしたか?
A

普通に3食+おやつ+練習前にちょっとという感じでした。
水分も普通の人よりは量、回数ともに多く飲んでいたと思います。
また、疲労回復の意味で「リンゴ酢」をペリエに入れた水分補給も日課になっていました。

Q
普段の食事で気をつけていた点は何かありますか?
A

普段の食事では、特に次の3点を意識していました。

「普通に食事をするなか、ウエイトが増えすぎたと思えば食事の回数、量を減らすなどして、日常から減量時に減らせないほど体重を増やさないようにする」

「ビタミンB1を多く含み、体内の糖質をエネルギーへと変換してくれるとのことで、練習の疲れを溜めないために肉は”豚肉”を食べるようにしていた」

「疲れがとれるよう、クエン酸の多く含まれている梅干し、レモン、みかん、グレープフルーツなどを意識して取るようにしていた」

ボクサーの食事をダイエットに生かす方法!

短期間で過酷な減量を行うと、すぐにリバウンドしてしまったり、体調を崩したりするおそれがあります。
私たち一般人(素人)が、ボクサーのような細くてしなやかな体を作るためにどのような食事をすれば良いのか、小野寺トレーナーから次のようなアドバイスをいただきました。

「日中、肉体労働など身体を動かす人はしっかり朝ごはんを食べると良いでしょう。
一方デスクワークの人などは、りんご、バナナ、お味噌汁など朝は軽食で十分だと思います」

「白米を玄米食に変えるだけで、本来の自分の適正な体重になっていくと思います。
脂肪の蓄積につながるため、炭水化物をとりすぎず控えめにして、腹8分目、できるならば腹6分目を意識することを推奨します」

また、次のようなお言葉もいただきました。

「バランスの良い食事、腹8分目程度までの量の食事を日常的に行います。
そしてそれだけでなくしっかりと”運動”を日常に取り入れていきましょう。
またダイエットで疲労を感じることがないよう、”食事への配慮”をすることなどが大切と思います」

●食事への配慮→リンゴ酢・梅干し・豚肉・クエン酸などを積極的にとり、あとは少量で肉・野菜(緑黄色・根菜)・フルーツなどバランス良い食事を意識します。
「意識をする」ということだけでも変わっていくきっかけになると思います。

体重を落としたいからと食事を抜いたり、量を極端に減らしたりするのはよくありません。
栄養不足から筋肉量が減ってしまい、基礎代謝の低下につながります。
また、食事からのエネルギーが足りていないと、運動にも力が入らないでしょう。
3食しっかりとりつつ、適度な運動を継続することが重要になります。

ボクサーが減量するのはなぜ?

画像出典:ボクシングモバイル

少し余談にはなりますが、ボクサーが減量する理由や目的についても、この機会に知っていただければと思います。

ボクサーが減量する一番の目的は「計量をパスして試合に出るため」です。
また「自分の一番良いパフォーマンスができるようにする」という目的も減量にはあります。

ウエイトの観点から「軽い>重い→俊敏さが増す」「軽い<重い→パワーが増す」という定理が成り立ちます。

  1. 本来の体重でトレーニング
  2. 減量で自身本来のウエイトより下のクラスで試合
  3. 試合前にウエイトを戻して、本来のウェイトでのパワーを発揮する

上記の流れで勝ちを狙うのです。

「計量」とは?

計量は、希望するクラスの試合に出場するため、規定のウエイトであるかを測量する制度になります。(相手選手と条件を同じにするため)

計量は、試合前日の午後13時頃から行います。
計量が終わったあと試合までは約28時間あり、その間に食事をしてウエイトを戻していきます。

まとめ

ここまで、ダイエットからの視点をメインに、ボクサーの食事をご紹介してきました。
健康的に痩せていくためには、食事はもちろんのこと運動の継続も欠かせません。

ボクシングは体への負担が少なく、脂肪を燃やす「有酸素運動」と筋肉量を増やす「無酸素運動」をバランスよく取り入れられます。
また、ボクシングはスポーツ的な面白さもあるため、楽しみながら続けられるというメリットもあります。

ボクシングに興味があり「ぜひ一度やってみたい」と思われている方は、BOXING CLUBにお気軽にご連絡ください。
1日体験も毎日実施中です。

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